イタリア旅行記5〜料理が美味しい〜

宿の食事は、19時から。レストランが宿に併設されており、私たちの部屋からはすぐ近くにあり、アクセスが良い。小雨が未だに降っているものの、少し周辺を散策する。川や側溝は、コンクリート舗装されておらず、土がそのままになっているか、一部石積みになっている。沢山の植物が土手を覆っていて、こういう風景もいいなと思う。宿から見える丘には、赤い屋根の建物が立ち並び、街を作っている。

 

19時になり、レストランへ入ると、誰もいない。おかしいな。オープンする時間のはずだけれど・・・。厨房からお兄さんが出てきて、案内をしてくれた。イタリアでは、決まった時間にぴったり始まると言うよりかは、ちょっとゆったり始まる様子。とても丁寧に接客をしてくれて、慣れていない、西洋式の料理のオーダーの仕方も、スタッフに聞きながら、いくつか注文をする。

 

前菜に、フランという食べ物と、チーズとハムの盛り合わせをいただく。どれもトスカーナの食材を使っているようで、滋味深かった。メインには猪のパスタや、グリルされたウサギをいただく。ワインも合わせて、ヨーロッパの食事を味わう。日本でももちろんチーズやハム、ワインを頂く機会はあるけれど、何か根本的に作り方が違うように感じる。素材の良さ、熟成された味わいを体感する。

 

そしてパン。イタリアは、どちらかというと、ピザやパスタのイメージが強かったけれど、パンが美味しい。肉にも、チーズにも、バターにも、ジャムにも、何にでも合う。もちろんそのまま食べても美味しい。特に、植物のタネとともに、焼いたパンが美味しかった。こういうのを作りたいよねと話しながら食べる。

 

ちょうど出発前に、ヨーロッパを旅している友人と、オンラインでお話をした。その際に、友人は、25カ国ほどを旅したなかで、最も印象に残ったのはイタリアだと言う。その理由を、イタリアの文化や芸術を通して、五感が揺さぶられたからだと話していた。そんな友人の言葉を思い出しつつ、食と風景を通じて、私たちは感性を刺激された。